アラキドン酸イメージ

母乳に含まれるアラキドン酸

体内で作られるアラキドン酸はわずかなので、食物から摂取する必要があります。
このようなものを「必須脂肪酸」といいます。
肉、魚、卵など、普段の食事でも十分とれますから、無理なダイエットでもしない限り、不足するということはありません。
しかし、1歳未満の乳児は、アラキドン酸を合成する力が弱く、食物からもとれないため、母乳から摂取しなければなりません。
脳の約60%は脂質ですが、アラキドン酸はDHAの次に多い物質です。
乳児の脳神経の形成にどれだけ大事かがわかりますね。
また、アラキドン酸は細胞膜を構成する主な要素の一つで、体中のあらゆる組織に存在しています。
もし不足すれば、発育にも影響が出てきます。
母乳にはアラキドン酸が一定量含まれています。
ですから、授乳時期にあえてサプリメントなどを摂る必要はありません。
バランスの良い食事を心がけていれば十分です。
頭のいい子に育ってほしいからといって、過剰に摂取すると、逆にがんや動脈硬化などの病気を引き起こしますから、注意が必要です。
最近は、母乳とほぼ同じ割合のアラキドン酸を配合したミルクも販売されています。
母乳があげられない場合でも悲観せず、そういったミルクを選んであげましょう。